上司にむかつくんですが【怒らない】【マネジメント】【成長】

5.働きがいと業績の両立

#7

サラリーマンを長くやっていると、上司にむかつくこともありますよね。

特に、若いころは私もよくムカついていました。

そこには上司への期待があるからでしょうね。

上司はこうあるべきだ、こうしてほしい、けれどもその通りにしてくれない。理不尽な怒られ方をしてむかついた、という人もいました。

そこからくる1次感情、思い通りにいかないことや、成果が出ないこと、失敗するかもしれない、お客様の期待を裏切る、取引先から怒られる、他部署から怒られる、自分ができないやつにみられるであったり、誰かに負けるかもしれないとか、面倒くささであったり、しんどさであったりの、1次感情としての恐怖が、2次感情としての怒りとして出ているんでしょうね。

若いころはね、バリバリやっている若手は、こんなふうに物足りない上司にはむかつくことはあるのでしょうね。今の若い子は上司にむかつくんだろうか?という話も出ましたが、中にはバリバリやっている若手で、同じように思うように動かない上司にむかついている人も、中にはいらっしゃることだと思います。

じゃあ、今、あなたは何かにむかついていますか?と聞かれれば、50代で話していると、むかついているという話は出ませんね。みんな大人になったから。

大人になったから、何が分かったかというと

  • 思い通りにはいかないものだ
  • むかつくと自分が気分悪い
  • アホもおる

こんなことが分かってきました

むかついたら自分が損

実際ね、私はむかついてよいことなどありませんでしたよ。私の場合は、むかついた時に相手をやっつけにかかりました。後輩や同期にむかつくことはありません、それは私が守るという責任があるからです。

先輩や上司には当然の思いで期待レベルが高かったので、もしヘボだなと思ったら即むかついて、やっつけにかかりました。

ダメですよね、ダメ社員、ダメ後輩、ダメ部下です、私のことですよ^^;

その時はいいんです、むかついた上司を飛ばしてその上の上司を使ってでも仕事をして、成果を出してきました。そうして大きな成果を出す営業マンであり、課長になり、抜擢されて若くして大きな営業部の部長をしました。

何がだめってね、こんな私は先輩の部長や他の部門の事業部長に警戒されるんです。そして相変わらず部長の私も、会議の場で先輩の本部長や事業部長をバカにしたような態度をとり、上司のダメ事業部長に食って掛かっていましたからね。

人をやっつけたら、最後はやっつけられます。人の自尊心を傷つけることは最悪です。私は先輩や上司にそんなことばかりしてきたようです。

私の営業部の売上が落ちた時に、寄ってたかって私の責任にされ、何十人も集めた営業マネージャーの会議の場でつるし上げられ、それでも上司事業部長に食って掛かっていた私は意地を張って、日中は部下をサポートしてお客様に向かい、内向きな社内業務を毎日ほとんど寝ずに夜間に行い、心療内科に自分で通うほどに心と身体をやっつけられ、最後に失脚さされました。

誰も助けてくれません^^;

むかついて意地を張っていたのも、自分なりにそうせざるを得ない、その時の自分にベストな判断だったのだと思うようにしていますが、まあ、他人の自尊心は傷つけるものではありませんね、自分にとって何の得なことはないです。

ですので、もし上司にむかついている人がいたら、アドバイスをしてあげます

「放っとけ、そんな奴」

むかつくだけ損です。

あほや思っとけ、相手にするな、気にするな、5歳児やと思っとけ

サファリングステートのまま、マイコンシャスでこんな荒っぽいアドバイスもあるでしょうが、それでも収まらないなら、

その人がそうであることも、自分がこうであることも、両方セットで世の中が成り立っているから、その人がそうであることも認めて、世の中を受け入れましょう、それは自分の存在を認めることでもあります

のような、ビューティフルステートで、ワンコンシャスの考え方を教えて差し上げます。

ビューティグルステートやサファリングステート、ワンコンシャスやマイコンシャス、こんなこと言われてもわからないと思いますが、これはアンソニー・ロビンズのUPWという4日間のセミナーに参加して教えてもらったことです。

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定年退職を考えるサラリーマンに向けた実例に基づく知識とノウハウ

 

さて、このようにむかつくな、というアドバイスをしましたが、実はむかつき続けることは非常にしんどいです、パワーがいりますから。むかつき続けていることはパワーを持った人だということも言えます。

むかつき続けている人はえらいなあ

こんな意見もありました。それはあきらめない、ということでもあるからです。問題意識と、それを解決しようという強い意志を持ち続けている方であるから、よくしようと思っているから立派だなあ、って。

そうですね。私は、むかついていてもしょうがないから、あほらしいからやめとき、と言っていることを振り切ってでも、むかつき続ける人は意志の強い人ですね。

ただし、私からのアドバイスは、だからと言って人の自尊心を傷つけるようなことをすると、その場は力づくで突破できても、あとあと、最後はやっつけられますよ、という点。お気をつけて。

マネジメントスタイルの工夫

余談ですが、給料が高いことで有名なキーエンスの元営業マンが言っていました。キーエンスはさすが若くても給料が高いので、20代で家が建つ、けれども30代で腹が立って辞めてしまう(笑)。

キーエンスでなくても、今の時代、社員にむかつかれたら辞められてしまうという問題もあります。

経営者からしたら、高いコストをかけて採用したのにすぐに辞められたり、優秀な社員に辞められたりしたら、ダメージがむちゃくちゃ大きいです。人こそが会社を支えてくれる、大切な大切な資源ですからね。

公益資本主義からしても、ステークホルダーの中でとりわけ従業員を養うことは、経営の目的でありますから、辞められるようなことなく、一緒に働きたいですよね。

コンサルにも入ってもらい、社員との接し方を変えたことで離職がなくなったという経営者に話を聞きました。

人前では絶対に叱らない

基本のキ、ですね。徹底されていることがすごいです。

私はね、分かったうえで、あえてみんなの前で部下を叱ったのです。中堅社員でしたが、若手が決めれらたことを頑張ってしてくるのに、その中堅は平気な顔でしてこない。態度も悪く、彼のリーダーが呼び止めても返事もしない。

部門の風土が保てないのです。あえて皆の前で叱りましたよ、「**、みんなやってきてるやないか、なんでお前はいつもしてこない!」、「**、態度悪い、返事しろ!」。

どうなったと思います?

えらいことになりました。

私は2度目の子会社出向になりました。やっつけたら、やっつけられます。

良かれと思って私は皆の前で叱りました、結果は私が自分の部門から出さされただけです、彼はそのままです。

だから結論です、良かれと思っても、人前では叱らない。

直接の上司を飛び越えて仕事の指示は直接しない

仕事の指示は社員の上司にしかしない、ということです。これはIT技術によって情報は1対Nの関係が作れるが、命令・復令はしっかり職制のルートを通すということです。

社長と社員が直接仕事をしていると、間に入っている部長や課長がしんどくなる。社長の意図もわからず、社員から報告されないので状況がが分からずに支援もサポートもできずに、責任はとらされるということになります。

何をもってしても、飛ばされた部長と課長の自尊心が傷つきますね。自尊心を傷つけるのは絶対によくないですから。

部下も困っちゃいますよね、社長の命令で動いて、上司に報告したら「俺は知らないし」と言われてしまったら。また勘違いする社員も出てきますね、俺は社長に直接言われて仕事をしている、部長や課長は能無しだ、みたいなね。

私もありましたよ、担当の時は直属の上司をいくつも飛ばして支店長と一緒に仕事をして、お客様の接待のセッティングをして担当の私と支店長で、お客様の役員様とゴルフをするとか、台湾出張まで支店長を連れ出して何億円という大きな商談を決めたりしたことが。32歳くらいの時ですね。所長も部長も飛ばしていましたね。

私が課長の時に、私の部下が私を飛ばして事業部長と大きな商談を動かしていましたね。当時は事業所にもタバコ🚬ルームというのがあって、そこで私の部下と事業部長がいつも話しながら商談を進めていました。できる部下だったんですが、スタンドプレーが目立つ部下で、私がそれをいさめていたら私に反抗して、直接事業部長をつかまえてわざと私を飛ばしたんです。当時の課長の私は、そのことでメンタル気味になって頸部椎間板ヘルニアになったくらいですから。

両方悪いですよ、当時の支店長も事業部長も、当時の担当であった私も、私の部下も。その商談に限ってはスピーディーに進めることができても、結局継続して組織力をどれだけ発揮するかというのが経営であり営業ですからね。

その点、お話を聞いた社長様は、それをわかって筋を通しておられるのは立派です。

社員と二人では飲みに行かない、社員の上司と一緒でしか行かない

これもね、上に書いたのと同じ理由ですね。上司がいないときに、部課と社長が何を話したか分からないようではね、これも気にする人なら自尊心が傷つきますね。って、社長は考えますよね。

私が部長の時も、一番に誘うのは課長さんやリーダーさんですからね、一番コミュニケーションをとらなければいけないのは直下の部下であり、やっぱり一番に誘うのが彼らへの礼儀だと思っていました。彼のサポートをすることが仕事ですから、一番の信頼関係を築こうとしますね。そこにね、メンバーが入ってくるのは全然OKです。

私がだめなのは、まだ20代の新入社員のころです。上司である所長をすっ飛ばして、部長と麻雀友達、飲み友達になっていましたからね。部長が来るときは、まず私に連絡が来て、飲みの段取りをして、麻雀の段取りをするのです、面子集めも含めて。

そしてまた所長をバカにしていましたからね、私。部長に了解をとって所長を麻雀のメンツから外すこともありましたからね、全然ダメな社員です。そりゃ上司からは受けが悪いですよ。けどその上の上司から受けがいいので私は安心です。そんな1990年代前半の話、30年ほど前の話です。

上司の同席なく社員と差しで飲みに行くことはしないという、お話を聞いた社長はさすができた方です。

社員の成長に焦点を当てる

〇目標達成した、×目標に届かなかった、〇頑張った、×頑張らなかった

ではなくてね、〇成長した!、のように成長を認めてあげることが大切ですね。社員の自己効力感も、自己肯定感も上がりますよ。自分でも自分の成長を実感することができれば自尊心も高まります、俺はできてる!もっとガンバロー!ってなります。

社員が成長するような仕事の与え方、成果を出すための作業者ではなく、成長をサポートするような社員とのかかわり方、そして成果や成長をみんなの喜びとして一緒にほめたたえる風土、その成長を考課に入れる仕組みを導入することが大切ですよね。

目標があって計画があって、命令があって復令があって、報連相しながらPDCAしてさへいれば売上があがって、みんな出世する時代は終わりました。そんな一律な取り組みでは今の時代打ち勝っていけません。

一人一人が強みを活かして、自分自身にリーダーシップを発揮してゲリラ戦を戦っていくイメージです。

今回お話をお聞きした社長様は、社員の成長を一番に考えて会社のミッションやビジョンを作り直して、社員が成長を自分で感じるような運営にして、離職がなくなったそうです。

大手にいると従業員の母数が多いので、離職者が出ても何とか異動で賄えるのですが、中小だと採用にコストはかかるし、急に辞められたら仕事が回らないし、よい人には居続けてほしいし、極力離職は避けたいです。

その意味で、本当に今回お聞きした社長様は素晴らしい社長様でした、勉強になりました。

私の現役社員のことを改めて反省させていただきました、ありがとうございました!

 

 

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