これは前回書いた。
だがもう一段深い問題がある。
そもそも、指導できる人がいない。
これが属人化を固定している。
–
売れた人が、そのまま出世する構造
多くの会社で起きていること。
売れた営業がマネージャーになる。
これは自然だ。
だが、ここに盲点がある。
売れた理由が
「構造的に分解されていないまま」
出世している。
–
新規で勝った経験がないまま、管理職になる
もう一つ、よくある構造。
優秀な営業は、
重要な既存顧客を任される。
大量に買ってくれる顧客。
長年の関係がある顧客。
その結果、数字は大きくなる。
そして出世する。
だがその人は、
・競合を切り替えた経験が少ない
・ゼロから採用を勝ち取った経験が少ない
・比較軸を言語化した経験が少ない
場合がある。
すると何が起きるか。
部下に言う言葉はこうなる。
「なんで売れへんねん」
だが売れない理由を、
構造で説明できない。
–
指導とは何か
指導とは、
気合いを入れることではない。
指導とは、
「勝ち方を分解して渡すこと」だ。
・この顧客属性ならこう攻める
・この競合ならここが比較軸
・この段階でこのヒアリング
・ここで上司同行が効く
これが言語化されて初めて、指導になる。
–
やれている人と、やれていない人を比べていない
実は、できている営業はいる。
・競合を整理している
・顧客の目的を掘っている
・決め手を作っている
だがそれを、
組織で比較していない。
テーブルに乗せていない。
「なんとなく優秀」
で終わっている。
だからノウハウが溜まらない。
–
出世の構造が、科学を止める
売上が大きい人が評価される。
その人がマネージャーになる。
だが売上の中身を検証しない。
すると、
“良い顧客を持った人”と
“勝ちパターンを持った人”の違いが見えない。
ここを分解しない限り、
再現性は生まれない。
–
マネージャーは管理者か、設計者か
40代でマネージャーになる人がいる。
そのとき問われるのはこれだ。
あなたは
・報告を受ける人か
・勝ち方を設計する人か
数字を見るだけなら管理者。
数字の構造を見るなら設計者。
ここで組織の未来が決まる。
–
属人化は偶然ではない
営業が属人化するのは、
・科学していない
・比較していない
・勝ち方を言語化していない
・指導者が構造を持っていない
この積み重ねだ。
能力の問題ではない。
設計の問題だ。
–
私はこう考える。
営業が育たない会社は、
人が足りないのではない。
構造が足りない。
あなたの組織には、
勝ち方を分解できる人がいるか。
それとも、
「なんで売れへんねん」で止まっているか。
ここが次の分岐だ。
編集後記
この記事で書いている内容は、私自身が31年間、BtoB営業と営業マネジメントの現場で経験し、悩み、反省し、考え続けてきたことそのものです。
なぜ、今この仕事をしているのか。
何を大切にし、何を伝えたいのか。
その背景については、こちらに正直に書いています。
▶ 私がこの仕事をしている理由

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