なぜ「考えなくなる組織」が生まれるのか

サラリーマンのプロ

現場で「考えなくなっている人」を見ていると、その原因は個人の姿勢ではなく、組織のリーダーシップのあり方にあると感じることがあります。

引っ張るリーダーシップが強い組織で起きやすいこと

リーダーシップが強いチームほど、とくに「指示命令型」「引っ張る型」のリーダーシップが強い場合、次のような空気が生まれやすくなります。

  • 判断は上がする

  • 現場は決められたことを正確に実行する

  • 意見よりも事実報告が重視される

こうした運営自体が悪いわけではありません。

失敗が許されない仕事、
公共性が高い業務、
高い統制が求められる現場では、
このスタイルが合理的な場合も確かにあります。

ただ、その環境が人に与える影響もあります

一方で、そうした環境に長く身を置いていると、人は次第に、こう考えるようになります。

「考えない方が安全だ」
「余計なことは言わない方がいい」

そして、考えることそのものを手放していく

これは怠慢ではありません。
環境に適応した結果として、自然に身についてしまう“思考の癖”です。

苦しくなる人と、楽になる人が分かれる

この状態は、すべての人にとって不幸かというと、必ずしもそうではありません。

現状維持を望む人、決められた枠の中で安定して働きたい人にとっては、むしろ楽な環境になることもあります。

しかし、

  • 自分で考えたい

  • 仕事に意味や手応えを感じたい

  • 成長したい

そう思う人ほど、この環境は、少しずつ苦しくなっていきます。

「支えるリーダーシップ」というもう一つの選択肢

そこで必要になるのが、支えるリーダーシップです。

支えるリーダーシップとは、

  • 判断をすべて奪わない

  • 意見を言う余地を残す

  • 考えた結果を受け止め、フィードバックする

そうした関わり方です。

これは「優しいリーダー」になることではありません。
人が考え、育つ余地をつくるという、もう一つのマネジメントの形です。

リーダーシップは「使い分け」が必要です

重要なのは、引っ張るリーダーシップが悪で、支えるリーダーシップが正解、という話ではありません。

状況によって、求められるリーダーシップは変わります。

  • 危機対応では引っ張る

  • 日常の仕事では支える

  • 判断の訓練が必要な場面では任せる

使い分けることが、リーダーの役割だと私は思っています。

マネージャーの立場にいる方へ

もし、あなたがマネージャーなら、部下にこう伝えてほしいと思います。

「事実だけでなく、あなたはどう考えたのかも、添えて報告してください」

その一言があるだけで、人は「考えていい」と感じられるようになります。

今日の問い

最後に、ひとつだけ問いを置いておきます。

あなたの職場では、「考えること」は、奨励されていますか。それとも、抑えられていますか。

どちらが良いかを、ここで決める必要はありません。

ただ、自分がどちらの環境にいるのかを、一度だけ、立ち止まって考えてみてください。

それだけで、仕事の見え方は、少し変わってくるはずです。

編集後記

この記事で書いている内容は、私自身が31年間、BtoB営業と営業マネジメントの現場で経験し、悩み、反省し、考え続けてきたことそのものです。

なぜ、今この仕事をしているのか。
何を大切にし、何を伝えたいのか。
その背景については、こちらに正直に書いています。

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ご挨拶|私がこの仕事をしている理由あらためまして、JSMジャパンセールスマネジメント株式会社、チーフコンサルタント・代表取締役の中村昌雄です。当ホームページをご覧いただき、ありがとうございます。ここでは、私がなぜこの仕事をしているのか、何を...

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